「ね、ほんとにするの?」
震えた声。
怖いわけじゃない…だけど恥ずかしい。
ガウリイも分かっていて、怖いのか?と笑う。
「怖いわけじゃ、ないけど…」
「なら良いだろ?」
「うぅ…」
よくないわよ!!と強気に出れないのが悔しい。
結局それに求められるのは嫌いではないのだ。
それに、魔法が失敗して何故かガウリイが二人になった時、長くても半日で元に戻るだろうと思っていた。
だからその場は曖昧に誤魔化したのだが…
十日たった今も戻る気配すらなくここに二人いる。
流石に怪しいと思ったそれらに問い詰められ…白状した。
どうやって元に戻るのか考えたけれどなかなか答えは出ない。
そもそも、普通なら三時間ほどしかもたないはずだったのだ。
これだけ長い間ガウリイの分身が消えずにいるってことは、それだけ自分のキャパシティが大きかったのだと喜ぶべきなのか…複雑だ。
食費は余分にかかるし、宿もそうだった。
ガウリイ二人をツインに押し込み、リナは一人部屋。
不満の声が上がっていたがそこは元に戻す為の研究をするから集中したいと押し切った。
しかし、都合良く解決策が見つけられるはずも無く…古典的な方法を試してみようとどっちかのガウリイが言い出した。
王子様のキスで呪いが解ける話がこの世にゴロゴロしているのだから、それで元に戻るか試そうと…奪い合うように口付けられた。
というか、キスなんて生易しいものではない。
喰い合いと称したほうが良いのではないかと、ボーっとする頭の隅で思った。
もちろんこれは失敗に終わったのだが…当たり前だ。
リナにキスしたところで何が変わるのか。
変化を求めるなら男同士すべきだと言ってみたが、気持ち悪いから嫌だと同時に拒否。
でもって更に…嫌な予感は現実となった。
『二人で同じことをしてみるとか』
にんまりとそれらは言う。
絶対に最初からそのつもりだったでしょ!?と心で叫べども…執拗なキスで舌がしびれて上手く喋れない。
そして、気がつけば勝手に宿をひと部屋にされ…今、こうしているのである。
「んっああぁ!」
いつの間に役割分担を決めたのか知らないが片方がリナを押さえ動きを封じ、もう片方が服を脱がせる。
肌蹴られた胸を揉み、指で弄り吸いつくと意地悪くもう一人が耳元で囁いた。
「気持ちいいか?」
「やっやだ」
「嫌がってるわりに、よさそうだけどな…」
膝が震えて崩れ落ちそうになるが、背後からがっちり支えられ動けない。
今度はベルトを外される。
あっという間に下着を残して剥ぎ取られ恥ずかしさに思わずぎゅっと目を閉じた。
「あぁ、リナにそういう顔されると弱いんだよなぁ…俺」
困ったような声に薄く目を開けると、跪いているそれ。
だったら止めてくれればいいのに大きな手が太ももを這い上がり、舌がそれを追う。
言っている事とやっている事が違い過ぎる。
すると、リナの疑問に答えるように耳元でまた声。
ついでに首筋をぺろりと舐めながら…
「意地悪したくなるよなぁ…」
「なっ!?」
「リナが可愛過ぎるからいけないんだよ」
「ちょっと、ひあんっ!?」
「んー良い声」
くつくつと笑い合うそれに目眩がした。
なんだかどうして…性格悪くなっていないだろうか?
困惑気味のリナをよそに、行為はどんどん進んでいく。
下着越しに脚の付け根に触れられる。
自分でもそこが濡れているのがわかった。
「あ、あ、あっ」
「すげーリナの匂いがする…分かるか?もう濡れてるの…」
「やだ、いやぁ…ああんっふ」
横から指がつぷりと入り込む。
円を描きながら奥へ奥へと侵入し、かき混ぜられて舌で掬い取られ何も考えられなくなる。
邪魔だからといつの間にか下着も取り去られ、片足を肩に担ぐようにしてガウリイが貪り、リナが悲鳴まじりの喘ぎを漏らすともう一人がやっぱり囁くのだ。
「ん、んふ…っは」
「なあ、どんな気分なんだ?」
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