リナは家に引き返すと、ストーブと暖炉に薪をどんどんくべ始めた。
「ゼル!アメリア! 薪小屋からもっと薪を持ってきてちょうだい!」
「いいんですか、リナさん?そんなにいっぺんに燃したら、春が来る前に薪がなくなっちゃいますよ?」
「いーから、早く!」
アメリアとゼルガディスは、言われた通り、ありったけの薪を家の中に運び込んだ。
しばらくすると、アメリアが悲鳴を上げた。
「リナさん、大変です! 雪で窓の外が見えません!!」
「平気平気!だいじょぶじょぶ!」
リナはわき目もふらずに、薪を燃やし続けた。
またしばらくすると。
めりめりばきばきばき ずどどどどーーーんっ!!
家の裏手で大きな音が響いた。
ゼルガディスが駆けてきて、言った。
「リナ、大変だ! 薪小屋が雪の重みで潰れちまった!!」
「あらそう。 でも平気平気!だいじょーぶ!」
薪を燃やし尽くしたリナは、今度は家中のいらない物をせっせとかき集めだした。
するとアメリアが震えながら飛んできた。
「リナさん、どうしましょう!? 雪が二階の屋根まで届きそうですっ!!」
「まだまだ平気!大丈夫!」
リナは汗をかきながら、ストーブにも暖炉にもがらくたをつっこみ、ぼんぼん燃やしていった。
けれどそれからまもなく。
みし………… みしみし……………
とうとう家の柱や屋根の梁までが、きしみを上げ始めた。
「リナ、もうダメだ!!」
「お家が潰れちゃいます〜っ!!」
アメリアとゼルガディスが毛を逆立てて叫んだとき。
「そろそろいい頃合ね。 さあ、反撃開始っ!」
リナはにやりと哂って、燃えるストーブと暖炉の中に、ありったけのスパイスを放り込んだ。
すると………
To be continued...
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